遺伝子実験施設ではこれまで 3130 DNAシークエンサー(Thermo Fisher Scientific社)を運用してきましたが、メーカーサポートが終了しており維持が困難になってきています。今後は同社の後継機である SeqStudio に切り替えていくことになります(当面は両機を併用する予定です)。
SeqStudioは4本のキャピラリーを装備し、longモード(2時間)でおよそ700塩基(×4)の配列決定が可能です。一方、mediumモードの場合はおよそ500塩基(×4)の配列決定となりますが、短時間(1時間)で解析を行うことが可能となります。解析依頼が集中した際など、より効率的な運用を行うことを目的として、以下の通り利用方法を変更することにしましたのでご確認下さい。
主な変更点 予約メールのフォーマット変更(解析モードの追加)
(1)はじめに
解析を希望する方は、『解析の依頼』と『サンプルの調製および送付』を行う必要があります。また、解析の依頼をされる場合には、下記の利用規約に同意いただいたものと見なしますのでご一読ください。
サンプルの調製に必要となる試薬(BigDye Terminator ver. 3.1など)は、各研究室でご準備ください。装置解析時に必要となるその他の消耗品(キャピラリー、ポリマー、専用バッファーなど)は施設で準備しています。本解析装置には維持費がつきませんので、修理費用等の一部の積み立ても含めまして1サンプルあたり300円の費用負担をお願いします。解析数は年2回程度集計し、学内振替の手続きを依頼させていただきます。
(2)解析の依頼
利用を希望する場合には、必要事項を記入した予約メールを15時までに専用のメールアドレスsequence@kochi-u.ac.jpへ送信してください。予約には本学のメールアドレスを使用するようお願いします。必要事項が抜けている場合には予約を受け付けられないことがあります。学内便でサンプルを送付する場合には、必ず発送が完了してから予約を入れてください。基本的に解析は予約をいれた日の翌日に行います。先着順に予約を受け付けていますが、状況によっては解析順序が多少前後する可能性があることをご了承ください。
なお、メール本文に希望する「解析モード」の行が追加されました。500塩基程度読めれば良い場合は「medium」、長く読みたい場合には「long」とご記入ください。解析モードがmediumであっても500塩基までであれば結果に大きな違いはありません。ですので、例えば下記のような場合には「medium」の選択を推奨します。
「テンプレートが400bpのPCRアンプリコンなので、400bp以降はそもそもシグナルが出ないと予想される」
「テンプレートはそれなりに長いが、変異導入を行っている250bp付近の塩基配列が確認できればいい」
「サブクローニングなので、ベクターとインサートのつなぎ目の100bp付近だけ読めればいい」 など4サンプルで1ランとなりますので、他のサンプルとの関係でmediumを希望されてもlongで解析する場合があります。また、従来の3130 DNAシークエンサーで解析する場合もあります。どちらの装置を使うかは状況によりますので当施設にご一任ください。ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。
メール記載事項(コピーしてお使いください)
メール件名:予約希望 |
記入例
|
氏名: |
氏名:高知 太郎 |
(3)サンプルの調製および送付
シークエンシング反応および脱塩処理を行って、サンプル(20μl以上、50%以上のホルムアミドを含有)を調製してください。ホルムアミドは50%以上含んでいればサンプルは当施設へ持参するか、あるいは学内便にて送付してください。解析サンプルには「A01」のように利用希望者を示すアルファベットと番号からなる名前を記入してください。その後のシークエンサー操作など解析作業は当施設で一括して行います。サンプル調製に関する質問は、施設教員・大西(内線5213)もしくは、加藤(内線5108)までご連絡ください。
(4)解析結果の送付
解析結果(波形データ・配列情報を含むab1フォーマット)は、予約メールのアドレスに添付書類として送信します。解析結果は1サンプル当たり300kB程度(圧縮前)のサイズになります。結果の閲覧には Sequence Scanner 2 や Chromas といったソフト、あるいは Thermo Fisher Cloud などのサービスを利用してください。